花のいざない(誘い)・・

お矢来すずめ

 

3年ぶりの寒風山です・・またあの花に逢いたくて。

 

そうです、私が花というもので初めて目からウロコのカルチャーショックを受けた・・このヤマジノホトトギスです。
旧寒風山トンネルの高知県側入り口にある駐車場に車をデポし、そのすぐ横にある登山口から登り始めてものの15分、鬱蒼と茂る樹林帯にあってもその清楚さと派手やかさを併せ持ちつつ圧倒的な存在感を放ちながら咲いてくれていました。
今この時代すべての生物には姿かたちにそれなりのちゃんとした理由を持って存在しているのだろうけれど、この花だけは何か特別で・・楽しく咲いてなんでワルイ・・とばかり異次元的な咲き方をしているような、遊園地の遊具のように思えてならないのですよ。

 

あ~それなのに折角の再会がピンボケてます・・トホホ。

 

・・で、目的達成とばかりこのまま下山したのでは折角の盆休みの最終日、まだまだ馴染みの姐さん達にご挨拶しないのでは帰るに帰れなくて、当然もうひと登りすることに・・。


タカネオトギリソウ・・漢字では高嶺弟切草・・この草を使った秘薬の秘密を鷹匠兄弟の弟が他人に漏らしたことに怒り兄が弟を切り殺したという平安期の物語からこの名が語り継がれているとのこと。

 

シコクフウロ

 

シモツケソウ


 

アキノキリンソウ

 

トゲアザミ

 

ミヤマノダケ

 

ヤマアジサイ

 

オタカラコウ


 

此の他にも、イシヅチボウフウ、ニガナ(黄色)、ナンゴククガイソウにも出会いました。
そして、今回も嬉しいことに私にとっての御新規さんにもめぐり会うことができ、それらの名前を調べるのにも
少々エネルギーを費やしましたがそれにもまた胸がときめき・・まだまだ山は文字通り奥が深い。

 

先ずは、モミジガサ

キツネノボタン


 

ツルツゲ・・あ~またピントが合ってない。カメラのモニターではバッチリだったんだけど・・

 

ミヤマホツツジ・・これなんか、どこかの国の踊り子が楽しそうに舞っているような花ですね。


(後書き)

この寒風山は標高1763㍍、笹ヶ峰と伊予富士の中間に位置して西条市内からも結構よく見られ、
下の写真は寒風山トンネルへの道中、194号線中之池付近から見上げた寒風山(中央奥)です。
この写真は十数年前のもので、谷合には地元企業家が石鎚山系の山岳観光を盛り上げようと開設した観光施設で
今は残念ながら閉鎖されています。

 

寒風山の魅力は、他の石鎚山系の山と同様、山頂一帯がクマザサに覆われていて当然眺望は360度の大パノラマが楽しめます。
そしてご紹介していますように夏期には高山系の花々が目を楽しませてくれ、また冬期には冬の華、霧氷のメッカとして知られていて県内外から四季を通して登山者が訪れる人気の山なんです。

 

下の写真は、この年(2010年)早々と訪れた11月末の寒波で霧氷が付いたとの知らせに年賀状用のショットを狙って急遽F君と・・

 

霧氷のベストポイントはこの桑瀬峠。
寒風山登山ルートの中間地点で、向こうに聳える寒風山と背後の伊予富士に挟まれた鞍部(山言葉ではコル)になっていて北風がすり抜けるには丁度いい地形ということで、木々に着氷する霧氷は盟主の寒風山を凌ぐ5センチを超えることもあり、それはそれはもう見事な自然の造形美を見せてくれるのです。

 

ズームアップ

 

・・と云うことで、オールシーズン魅力が尽きない寒風山ですが、これがまた西条市内から車で1時間も掛らないで登山口に着いてしまうアクセスの良さと、登山行も無雪期であれば山頂往復5時間ほどのコースタイムで充分ですから、朝もゆっくりとお天気の塩梅など見てから行動を起こせる気楽さもあるんです。

 

是非、皆さんも一度訪れてみられては如何でしょう・・。 チュンチュン ヾ(((o^Θ^o)))ノ"彡

コメント: 3
  • #3

    お矢来すずめ (月曜日, 30 9月 2019 22:32)

    のたりさん、いつも私の意図を御理解してくれていて、そのうえで見やすく編集もしてもらって助かっています・・これからも宜しく頼んます。

    植物が花を着ける様になったのは恐竜時代からということですから、今の時代まで相当な環境対応を強いられ進化、交雑を重ねての今の繁栄が私たちを楽しませてくれているんですよね。歴史の重みという観点からしてもヒトは足もとにも及びませんし・・その一方、花からしてみれば『勝手に楽しんでたらいいわよ・・』・・なんてね。
    それと、自然界に咲く花にヒトの名前が付けられたケースは私の調べた範囲では聞かないですね・・最初の発見者も数多いるでしょうに何ででしょうか。
    高山系の花に限っていえば、初めて発見された場所(ハクサンイチゲetc)や数多く咲いている山名(イブキジャコウソウetc)を冠していたり、鳥(テガタチドリetc)や昆虫に似ている(ミヤマクワガタetc)とか、花の下に付いている葉っぱの形で(イワイチョウetc)とか・・・
    あと下界にも咲いている同種の花で高山系の亜種には頭にミヤマ○○(ミヤマオダマキetc)とかタカネ○○(タカネグンナイフウロetc)と云う風に分類しやすい名前にしていますね。
    野山に咲く花にのめり込むと際限がない・・と誰かが言ってましたが分かるような気がしているすずめです・・チュンチュン。

    ひうちさん、リンドウが咲いていましたか・・。
    石鎚山系で見られるリンドウは地質とかの関係なのか殆んどが一輪立ちで、株で咲いているのは見た事が無いのですね。その分控えめで凛とした趣きを醸していて花弁の群青色と相まって不浄の身が貫かれる気さえしてきますよ。
    太宰治が・・富士には月見草がよく似合う・・と書いてますが、石鎚にはリンドウがよく似合うとすずめは想っているんです。  チュンチュン ヾ(((o^Θ^o)))ノ"彡

  • #2

    ひねもす・のたり (土曜日, 28 9月 2019 15:24)

    すずめさんこんにちは。
    お盆休みを利用しての3年振りの寒風山、早々に投稿を頂きながらアップが遅くなり申し訳ない。
    この時期に夏の花々を見るのもまた良いものです。
    それにしても、山野草って数々あるものですね。驚くばかりです。
    逢いたかった花 ヤマジノホトトギス 大変個性的な花ですね。ミヤマホツツジも確かに二人でダンスして弾んでる様に見えます。
    ご新規様の名前も調べられ、お矢来すずめの花図鑑も益々充実したものになってゆきますね。
    ところで花の名前は星の様に見つけた人が付けるのでしょうか?

    霧氷の写真を見てたら行きたくなってきました。桑瀬峠の写真右下の写真撮りポーズはF君かな。
    また色々楽しませて下さい。

  • #1

    ひうち灘 (木曜日, 26 9月 2019 09:03)

    すずめさんお久しぶりです。
    寒風山の花々楽しませていただきました。
    あの山にこんなにたくさんの種類の花が咲いていたとは……
    いつもながら、、知りませんでした。目から鱗です。
    私もすずめさんが言われるとおり近場の良い山(だよな…)という思いがあり十数回登っていますが、恥ずかしながらアケボノツツジを撮っているだけで花の写真は他にはありません(^_^;)。

    昨日(9/25)種子島から打ち上がられたロケットの飛翔撮影に高知へ行った(撮影は失敗)帰り道
    UFOラインが見たくなり立ち寄りました。
    自念子ノ頭に登る途中たくさんリンドウが咲いていましたが、ブログを見ながらすずめさんとF君で見たリンドウを思い出しました。
    また花の数々見せて下さい。